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最近巷を騒がせているホテルの食材偽装問題。

意図的な偽装があったのか単なる間違いだったのかはさておき、たいそうなホテルのキッチンがこれを把握できていなかったとは到底思えないのだ。

その一例が大阪リッツカールトンの中華料理屋。

ニュースによれば、ブラックタイガーを「車エビ」、バナメイエビを「芝エビ」と表示していたとのこと。

ブラックタイガーもバナメイもベトナムで大量に生産されるエビの種類で、日本で昔から馴染まれている車エビや芝エビなどの代替として日本の市場に入り込んでいるエビだ。私もその生産現場を日々見てきた一人だ。

日本のスーパーに行けば、ブラックタイガー(和名:ウシエビ)やバナメイエビと表示されたエビが沢山並んでいるので、主婦にはよく知れた名かも知れない。どれもクルマエビ科のエビではあるが、この科には現存するものだけで実に224種ものエビがいる。車えびはその中のたった1種に過ぎない。

最近の日本の寿司屋ではエビの握りを頼んでもブラックタイガーが出てくることが実は多い。しかしこれは「エビ」の握りと言っているので間違いでも偽装でもないが、握っている本人にそれが何エビかを聞けば握る側は確実に知っている。蕎麦屋の海老天に至ってはほぼ100%がブラックタイガーではないかという位、日本のエビ市場はブラックタイガーやバナメイの様な輸入エビが牛耳る世界になっている。

しかし、これらのエビは名前も違えば、市場での価格も異なり、料理人がそれを混同するということはまずありえない。主婦ですら余りないかも知れない。そもそも車エビとブラックタイガーは見た目からして大分違う。

ましてやリッツの様な有名ホテルのシェフがそれらの違いを知らないなどということは1000%有り得ない訳で、そうした人達は自分達が出している料理のメニューにだって目を通している筈だ。メニューに「車エビ」「芝エビ」と書いてあって、自分達がブラックタイガーやバナメイを調理していれば、一瞬でおかしいと気付く筈だ。

途中で仕入れを変えたから気付きませんでしたとか、単なる誤植ですみたいな話でお茶を濁すべきではない。食材に触れる料理人は確実に知っていた筈だ。それを放置して料理をし続けていたとすれば、彼らの料理人としての資質を問わねばならないだろう。


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本日は、最近プロジェクトで立ち上げた漁協と会合を持つために、フエの一つ北の省であるクアンチ省へ朝から旅立つ。

空と道とちっぽけな木々だけの空間をただひたすら海へ向かって走り抜ける。

本当に何もない。

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(ちょっと角度が悪くてわかり難いが)途中で通りかかったエビの養殖場。

ここで育てられているのは、最近めっぽう生産量の多い通称「バナメイエビ」というエビ。ブラックタイガーより小ぶりで単価は安いが、高密度&短期で生産可能なので、世界経済のぱっとしないこのご時勢、より高価なブラックタイガーよりも市場が良いようだ。

しかしブラックタイガーのときもしかり、最初から全体的な産業としてのプラニングがまともにされずに拡大してしまったために、また病気などの大きな問題を抱えている。またかという感じ。

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そして海に到着!ちなみにここは鳴き砂だ。歩くとキュルキュル音がする。

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クアンチの漁船は圧倒的に小規模なものが多い。

小規模といっても日本で想像する「小さな漁船」とは訳が違うくらいとにかく小さい!

竹で編んである上に、定員2-4人だ。

いわゆる漁船といって想像する様な設備は何もない。

こういう小規模漁船がほとんどを占めていて、その数もクアンチ省だけで数千という規模。

それもそれぞれの船に地元の零細漁民の生活がかかっている。

それをどう管理しますか?というのが与えられた課題だ。

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こちらは小さなエンジン付のボート。10~20馬力とかそんなもん。
沖合い数キロまでが限界だ。

4人も乗ったら獲った魚を乗せる場所がないんじゃないかという状態。

この規模の船は漁港なんて大それた場所に帰る必要もなく、ビーチに直接戻ってきて魚を下ろす。

だから毎年全体としてどれだけの魚が獲られているのか、地元政府ですら把握できていない。

漁船の正確な数だって、どれだけの漁具が現在使われているのかだって、把握できていない状態。

まだまだこれからやるべきことが山積みだ。

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こちらは更に小さくて、エンジンすらついてない手漕ぎタイプ。1~2人が限界だ。

もちろん漁民の安全を保障してくれるものなど何もない。

こうした漁船で海に繰り出すのは常に危険と隣り合わせだ。

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そんなことを考えながら、ふと足元を見ると砂浜にはこんなものまで。

どこから流れ着いたのか。完全な医療廃棄物だ。

うーん、針なんか落ちてやしないだろうな。ふと心配になる。

道のりはまだまだ長い。

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中国がらみでベトナムで問題が多いのが1)トンキン湾周辺、2)西沙(パラセル)諸島周辺、3)南沙(スプラトリー)諸島周辺だろう。

地図を見れば一目瞭然だが、北から南までベトナムはどこでも中国とトラブっている。

vietnam sea issues copy

WIKIPEDIAによれば、西沙諸島は、

「1954年の第一次インドシナ戦争の終結に伴い旧宗主国のフランスが去ってから、北緯17度以南に成立したベトナム共和国(南ベトナム)が同諸島の西半分、中華人民共和国は1956年には東半分をそれぞれ占領し、以後18年にわたり、南ベトナムと中華人民共和国の対峙が続いた。ベトナム戦争(1965年 - 1975年)中の1974年1月、中国共産党軍は西半分に侵攻して南ベトナム軍を排除し、諸島全体を占領した。この際、南ベトナムの護衛艦1隻が撃沈された(西沙諸島の戦い)。1974年1月19日に中華人民共和国によって占領、その後、同諸島は中華人民共和国の実効支配下にある。」

海底油田があることが分かっている南沙諸島だって、元々人が住んでいた島々ではないので帰属先の議論は難しいのだろうが、地理的にみれば中国大陸から大分遠くないか?と思うのは私だけか。以下の地図を見ても、どこまで中国は自分のものだと言いたいのかと思わされる。

EEZ and China

青線は、EEZ(排他的経済水域)を200海里として国連が引いたライン。これに従えば中国のEEZは西沙諸島の北までということになる。で、赤線が中国が主張する領海線。西沙諸島も南沙諸島もぜ~んぶ自分のものですよ、という主張をすることで、資源豊富なこの地域をがっぽり持って行ってしまおうという意図がミエミエだ。

それにしても勝手な解釈で境界を延ばしすぎだと思わないか。

それらの島々がどこに所属するのかを議論するつもりもないが(誰も住んでおらず歴史的に利用した形跡もないのであればどの国にも属さない筈である)、中国の最近の主張のやり方、軍事力まで使った強引さにはただただ閉口するばかりである。

言い忘れたが、トンキン湾では境界線について、中越間で一応の決着が付けられていて、両国の中間線(厳密には微妙な線引き方法がある)が引かれている。ベトナムは海南島(トンキン湾東にある島。丁度地図では"14 Ninh Binh"という文字の下に見えている島)ギリギリまで大陸棚があるからトンキン湾は全てベトナムのものだと、これまたどっちがどっちだか分からない様な主張をしていたが、EEZが重なる場合は中間線をとることが国際慣例となっているので、中国がそれを主張して中間線が引かれたのだ。

中国がベトナムに「国際慣例を守れ」と言ったという笑えない笑い話である。

しかし今でも、どっちの漁船がどっちに入り込んだのどうのというイザコザが絶えない地域だ。

EEZがらみの問題は日本でも同じで、

「外務省は15日、自民党の会合で、日中間の排他的経済水域(EEZ)をめぐり、沖縄付近まで張り出した東シナ海の大陸棚全域まで自国の権利が及ぶとする中国側の主張を「国際判例と全く合っていない。古い考えを言っている」と説明した。EEZの画定方法に関しては「海域の広さが(双方の沿岸から)400カイリに満たない場合は中間線を基準に決めるのが国際慣例になっている」とし、日中中間線を東シナ海のEEZ境界とする日本の立場の正当性を強調した。 」(産経ニュース, 2010年5月15日)

トンキン湾ではベトナムが大陸棚を主張して中国が「中間線で決めるのが常識」と言ったのに、日本には大陸棚が沖縄付近まで続いているなんて平気で言っちゃってる。相当なダブルスタンダードだ。

領海、EEZの問題はまだまだ続く。

今年には漁業資源調査で、スペインの調査船を中部の海に入れる予定だったが、その雲行きも大分怪しくなってきた。
ベトナムの海もいよいよきな臭くなってきた。

兼ねてから仲が悪かったベトナムと中国。ここの所のケンカっぷりは日本のニュースでも報道されるまでになった。

中国とベトナムは両者共に共産党一党独裁の社会主義国で、お隣同士だから仲が良いものと勘違いしている人も多いが、実はとても仲が悪い。

それも今回のことで仲が悪くなったのではなく、実はもうかなり前からの話しなのである。

私から言わせればベトナムと中国は色んな意味でとてもよく似た兄弟姉妹みたいなもんだ。しかしどちらも自分勝手で絶対引かないもんだからケンカになっちゃう。ワガママな一人っ子同士が仲良くなれないのに似た所がある。

ベトナムは何度も陸続きの大国中国に侵略を受けてきているし、領土問題も陸地だけでなく海上でも山積だ。

今回の火種は南沙諸島だった。

今日のニュースでは我が家から車で3時間の距離にあるホイアンの沖でベトナム海軍が実弾演習をしたと出ている。

●緊迫深める南シナ ベトナムが実弾演習

●ベトナム人民海軍、ホイアン沖で実弾演習


中国も同様の演習をやってきた。

●中国海軍が南沙諸島で演習、越政府が抗議

今回の問題の舞台となっている南沙諸島は、ベトナム南中部のニャチャン沖にあって、フエのあるベトナム中部海域の一部であるし、私も最近訪れた身近な場所だ。

ベトナムの漁船が拿捕された、妨害を受けた、発砲を受けたという話しは枚挙に暇が無いほどで、

例えば、

2010年9月には西沙諸島沖でベトナム漁船が中国に拿捕され、
2010年5月には南中部クアンガイ省でも3隻のベトナム漁船が中国に拿捕され、
同6月にはマグロ漁船を巡る発砲事件が発生している。

一方で、ちょっと問題の性質は違うが、中国の漁船がベトナムの海で魚を獲って(盗って)いるという苦情もよく漁民から耳にする。

こうした積み重ねの上に今回の南沙諸島の事件がある訳で、そのフラストレーションは想像に難くない。

首都ハノイ(北部)の中国大使館周辺では度々抗議デモが繰り広げられており、当局もこれを容認している様子だ。

不穏な空気が流れまくる今日この頃である。

中国もベトナムも引かない。日本も学ぶべきことがあるだろう。闘うことになるのか否か。

国防次官は「主権が脅かされた場合は全力で守る」と言っているし、今年初めには「ベトナムは隷属的な平和を追求しない」とまで言っている。

最近では、首相までもが出てきて「海と島の主権を断固として守る」と言っている。

ベトナム戦争を見ても分かる通り、ベトナム(人)はやたらとプライドが高い上に、意固地だから絶対引かないし謝らない。相手が出て行くまで、あの手この手を使って抵抗するのがベトナムの真骨頂だ。ベトナムの高官の発言は決して脅しや見せかけではないだろう。

これに対して、これまた中国の官製メディアは、ベトナムに「戦争で負けるのはそっちだ」と警告しているし、なかなか解決の糸口は見いだせそうもない。

アメリカは表ではまあまあとなだめる一方、裏では既にミサイル駆逐艦の派遣を検討しているとか。

さてさて、いよいよきな臭くなってきました。

フエの魚市場を観察していて気付くこと。

それは日本を含むいわゆる先進国から結構魚がベトナムに輸出されているということだ。

輸出というと、価格の安い途上国から先進国へというイメージが強いが、成長著しい最近のベトナムの市場にはサンマ、ワラサと日本から輸出された冷凍魚が並んでいる。

○ 根室冷凍サンマ、ベトナムへ(釧路新聞)

サンマはなんと年間何千トンもベトナム向けに輸出されている様だ。

市場でワラサの箱をみたら、千葉の旭漁港とあった。

要は、日本で食用として値の付かない、または値の安い魚を売るということの様だが、それでもフエのローカル市場に「千葉県旭漁港」なんて書かれた箱が並べられていると結構驚いてしまう。

ちなみに、上記の根室産サンマ、今回の原発事故で第一陣が差し止めを食らった様だ。

○ ベトナム向けの根室産サンマ 汚染警戒で釧路港に留め置き

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