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皆様もご存知の通り、あれだけ治安が良いと言われてきて(尤も最近は不安定な部分もありましたが)国際機関も集中しているバンコクでデモ隊と軍との衝突があり、ロイターの日本人記者が銃撃され命を落とされたとの報道。デモ隊の拠点となっていた地域には私の所属する組織のバンコク事務所もありとても人事とは思えない風景であった。

いつでも前線に入り、その様子を取材する人が居なければ、こうした惨状や事実が我々の目に触れることはないという意味で、彼らの活動は非常に価値あるものだ。その過程で命を落とした方がいるというニュースには心が痛くなる。

ただ、以前のヤンゴンでの事件や今回のバンコクでの銃撃事件を見るにつけ考えるのは、記者の危機管理という問題である。デモ隊・軍隊双方が衝突しようという、正にその前線に入るその人が、防弾チョッキすら身につけていなかったというのは一体どういうことか。

私自身が仕事で前線に行くことは無いが、治安の著しく悪化した場所に立ち入るスタッフがある場合は、必ず防弾チョッキ、防弾ヘルメット、無線、そして事前のセキュリティー・ブリーフィングがなされている。今回の様にカメラを肩に担いだ取材の場合、ヘルメットが邪魔になることもあるのかも知れないが、ヘルメットを仮にしていなかったとしても、防弾チョッキを身に着けていさえすれば、被弾対象を手足か頭に減らすことが出来る為、致命傷を受ける確率をかなり下げることが出来ただろう。

現に、ヤンゴンもバンコクでの銃撃も、頭ではなく、腹や胸を打たれての死亡である。防弾チョッキで守ることが出来た筈の命だったかも知れない。

最近は軽量の防弾チョッキも出回っているであろうし、防弾チョッキを脱がねば取材が不可能なシチュエーションもそうそうないだろう。そう考えるとヤンゴンもバンコクも、日本人記者の被弾~死亡は非常に残念な結末である。

前線に飛び込むことは勇気と使命の居ることだ。前線で起こっていることを伝えることは価値のあることだ。しかしそれは無防備で飛び込むことを意味してはいない筈だ。価値ある取材であり、価値あるジャーナリストであるからこそ、十分な危機管理をして現場に飛び込んで欲しいものである。それでも起こる悲劇はあろうが、それだけで無駄な命が一つでも失われずに済むことだろうにと、この事件を見て感じたのである。

記者さんのご冥福を祈りたい。
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